貴族と税金

【今回の本】

「貴族とは何か」君塚直隆

「税金をたくさん払ってくれた人を、貴族にするべき時代かもしれないね」

ある人が最近こんなことを言っていました。

憲法で貴族を禁じている日本では、猛烈に怒られそうな考えです。

国会議員がこんな発言したら炎上確実な過激さですが、

経済格差が拡大し続け、国の借金が増え続ける日本では、

実現してしまいそうな気もしませんか?

そんな話をしていた時に見つけたのが、

君塚直隆さんの『貴族とは何か」という本です。

発売されたのが、2023年1月25日です。

格差社会から階級社会への移行を、

貴族の登場を意識している人が多いのでしょうか?

貴族というものに注目が集まっている雰囲気です。

今の日本は恐ろしいことに、過去最高の税収だった2022年度でも、

一般会計税収は68兆3500億円あまりで、お金が足りていません。

国の年間予算は100兆円ですからね。

さらに今後は防衛などで増税になりそうな状況です。

平均的な年収以下の人たちは、増税に耐えられるでしょうか?

税金、たくさん払いたいですか?

税金の支払いが増えて、喜んでいる人を見たことがありません。

貧しい人も裕福な人も、みんな税金を嫌います。

富裕層の節税・脱税の情熱と努力、すごいものがありますよね。

脱税したお金で国債を買っている人もいるみたいです。

「税金は払いたくないけど、国に金は貸してやる。」ってことですね。

それくらい税金は嫌われていますから、

取り立てる税務当局も大変です。

「嫌がられても必要なことだから、とにかく税金を取る。」

というのが日本の現実ですが、これが続くと最悪の場合、

お金持ちは国を出て行き、

貧しい人は死に絶えるということにもなりかねません。

奪い取る力よりも、喜んで払ってもらう工夫が必要な感じですよね。

貧しい人たちから、これ以上に税金を獲るのは無理そうですけど、

お金持ちに払ってもらう方法は色々ありそうです。

そういうことを考えると

「たくさん税金を払った人を貴族に!」

という考えも出てくるわけで、それでは貴族ってどういう存在なのか?

というときに、君塚直隆さんの『貴族とは何か」という本は面白く読めると思います。

それはさておき、お金持ちの人からは

『国から貴族にしてもらいたいヤツなんかいるのか?

事実上、世界貴族になっている金持ちは、

全ての国を無視したいと思っていると思うよ。』

という声もあります。