地方選挙と不動産投資

今年は統一地方選挙の年で

来月はもう投票日がいくつもあります。

候補者、選挙関係者は

もちろん忙しいと思いますが、

直接選挙に関係ないけど

選挙に合わせて

忙しく活動している人たちがいます。

不動産投資をしている人達の一部です。

【その土地の将来を考える】

実に様々なタイプの人が、

不動産投資をしています。

ワンルームマンション専門の人もいれば、

木造の一棟アパート専門の人もいます。

売買を専門にしている人もいれば、

賃貸しかしない人もいます。

それぞれのタイプで成功者がいますが、

成功者によくいるのが、

物件だけじゃなく物件がある

地域・土地柄を詳しく調べるタイプの人です。

そういう人たちは、選挙前の時期に

その土地に行って色々と動きます。

その地域を広く歩いたり

飲食店で馴染みになって話を聞いたりします。

そうやって彼らはその土地の

今後の姿を考えるヒントを探すそうです。

今後、その地域に道路は作られるのか?

工業団地は整備されるのか?

新しい宅地が整備されそうか?

などですが、一番知りたいのは

その地域内での利害対立の実態だそうです。

【集中 VS 分散】

その地域を発展させようという点では

意見が一致しても、

発展させる方法で激しい意見の対立が、

あらゆる地域にあるのですね。

よくある対立が

「公共施設とインフラを集中させ、

 住宅も引き寄せて

 コンパクト・シティを目指す!」

という意見と

「地域内に『道の駅』をあと2箇所。

 コミュニティーセンターをあと8箇所作って、

 ネットワーク型の発展をさせる!」

という意見の対立です。

どちらも成功する可能性がありますし、

失敗する可能性もあります。

成功する可能性が高い方を見極めることは

とても難しいです。

そしてどちらも、もの凄く儲かる人と、

全く儲からない人が出ます。

まず土地を持っている人たち。

コンパクト・シティ型を目指すと、

コンパクト・シティの中心地になる場所に

土地を持っている人たちは、

土地を貸しても売っても簡単に儲かるでしょう。

反対にそうじゃない場所に土地を持っている人

たちは、儲からないだけでなく、

自分の土地の評価が下がって

損をするかもしれません。

意見の対立が利害の対立につながります。

ネットワーク型を選んでも、

『道の駅』を作る場所をどこにするかで

利害対立がおきます。

さらに建設工事の人たちの対立がおきます。

コンパクト・シティ型だと

仕事してくれる建設会社は2社で十分だけど、

ネットワーク型だと10社必要になる

という場合を考えてみましょう。

一見、10社で仕事をした方が

公平でみんなが喜びそうです。

ところが、実は10社の内の3社は

経営能力が無いのに、公共事業で延命している

ゾンビ企業で、地域の発展を妨げている

可能性がある場合があります。

さらに酷い場合、

黒字で納税している会社だけど

ブラック企業の可能性が高く、

ブラック企業に仕事を与えて儲けさせていいのか

という意見が出るかもしれません。

さらに費用の大きさと、その分け方も対立点です。

コンパクト・シティ型だと費用は100億円で、

分散型だと200億円の費用になる計画だった

場合を考えてみましょう。

建設会社の中には、

2社で100億の仕事をさせてもらうと

売上50億、10社で200億の仕事だと

売上20億になるとしたら、

自分たちが50億の売上を取れるように、

もの凄い活動をする会社も出てくるでしょう。

単純に安い方が良い、

税金の無駄遣いをしてはいけないという

意見の裏に、自分たちの利益を最大化しよう

とする思惑があることもあるんですね。

【無いから衰退するんじゃない。悪いものがあるから衰退する】

そういう、地域の発展に関係することは、

地方選挙の時期に

もの凄くたくさん集まるそうです。

具体的にどういう計画があるのかをはじめ、

それぞれの候補者を応援しているのは

どこの会社かといった情報です。

何十年とそういう情報を集め、

その地域を見ていると、

これはもう衰退しかしないなと

思う地域もあるそうで、

少しずつ物件を手放していると

話してくれる人もいます。

衰退する地域は、

特産が無い。

産業が無い。

仕事が無い。

インフラが無い。

だから衰退する。

というよりも、

悪い人間関係があるから衰退している。

という意見もあります。

どう思いますか?