『プア・ジャパン』野口悠紀雄

過去最高益を達成した企業。

過去最高の税収があった政府。

それでも国としては低迷が続き

生活が苦しい人が増え続ける日本。

その問題を指摘し、解決策を示す本が

たくさん出ています。

野口悠紀雄さんの『プア・ジャパン』も

そんな1冊です。

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プア・ジャパン 気がつけば「貧困大国」 (朝日新書)

目新しい内容は、人によっては

無いと言うしかない本かもしれません。

しかし、

野口さんのこれまでの著作と同じように、

根拠がしっかり書いてあるので、

根拠となった情報を確認しながら読んでいくと、

2023年9月時点での現状確認に

凄く役に立ちます。

日本の低迷の原因と対応策については、

なるほどそうだよなと思わされると同時に、

優先順位は高くないんじゃないかとも

思うことが書いてあります。

デジタル化とAIの話が多いです。

新しい技術を使えるようになった方が良いですよ。

というアドバイスは、

なるほどそのとおりですねと思うんですが、

新しい技術が実現する豊かさと幸福は、

本当に豊かで幸福なのか?

という疑念が頭から離れません。

AIの危険性は

核兵器やパンデミック並みだとする、

研究者や経営者もいます。

イーロン・マスクも一時期、

そう言ってたと思います。

野口さんの本に限らず、

今はAI関連の本を読むと

何とも言えない複雑な気持ちになりますね。

それはさておき、

やはり野口さんには揺るぎない

信念のようなものがあるのでしょう。

昔から、主張が一貫しています。

これだけ強固な考えに基づくなら一度、

政府は野口さんの考えに基づく政策を

実行してみるのも有益だと思いますけどね。

上手くいかなくても

面白い情報が得られるでしょう。

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プア・ジャパン 気がつけば「貧困大国」 (朝日新書)