夢の奴隷になったらダメよ

「夢に生きた人だった。

 自分の好きなことをした人だったと思う。

 でも幸せだったのかなって思うんだよね。」

仕事始め、

正月料理の残りの伊達巻を食べながら

一杯飲んで

少し暗い話を聞きました。

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夢。希望。

明るく輝くようなイメージの言葉ですが

それが不幸を招くことがありますね。

夢に縛られて人生の選択肢を狭めてしまう。

好きなことを続けるために

無用な傷を負ってしまう。

そういうことがありますね。

「幸福をたくさん捨てて

 不幸をたくさん背負って

 生きてきた。

 でも好きなことをしてきたから

 自分の人生はこれでいいんだ。」

そう言えるなら

その人生は成功なのかもせれません。

しかし、恐ろしい疑問が浮かびます。

自分が好きで続けてきたこと。

自分がかなえた夢。

それらは本当に自分が好きなことだったのか?

本当に自分の夢だったのか?

ということです。

誰かに、植え付けられた夢だったんじゃないのか?

好きだと思いこまされていた

だけなんじゃないのか?

そういう疑問です。

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そういう疑問は

自分で気づかないことが多いかもしれません。

自分で気づかないまま

世を終えるのが良いのかもしれません。

ただ、他人に夢とか欲望を植え付けて

自分の利益にする人がいるということは

覚えていた方が良いでしょうね。

『夢』というものを使って

他人を支配しようとする人がいます。

そういう人たちに引っかかると

いろんなやり方で

人生を捻じ曲げられてしまいます。

自分の人生を支配されてしまいます。

そういう人に引っかかっても

社会的に成功する人もいるんですよね。

好きなことをして、経済的にも豊かになって

夢をかなえたと言える人。

それなのに決定的な欠落を感じさせる人。

そういう人を見ていると

何が幸福で、何が不幸なのか

わからなくなります。

「夢のためであっても

 犠牲にしちゃいけないものがある。

 しない方が良い経験がある。

 自分が嫌なことを拒否するのは大事なことよ。

 拒否できないって奴隷みたいじゃない?

 夢の奴隷になったらダメよ。

 自分の本当の夢でもそうだし、

 誰かに植え付けられた夢なら

 なおさらそうでしょう?

 だからあの人とは別れたの。」

女性はそう言いました。

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撮影:Takayuki Uchiyama