これから先の日本の農業

『出汁しょう油の焼うどん』を紹介した記事で

「春キャベツが安くなってきたので」

と書いたところ

「今、春キャベツ凄く高いよ!

 どこで買い物してるの?」

というメッセージをいただきました。

調べたら東京では本当に高いですね。

1玉が1000円近い場合もあるみたいです。

それだけ高値なら農家は儲かっているでしょうか?

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●儲かっている農家が売っている物

春キャベツ1玉、1000円。

もちろん品質が良くて美味しいものです。

でも売れてはいません。

買う人も仕方なく買っているのが現状でしょう。

普段食べるものですから

やっぱり安い方が良いという人がほとんどです。

「これは安い物。100円で絶対買える物。」

そういう意識が多くの人にあると

コスト増による必然の値上げでも

やっぱり売れる数が減ります。

「最初に安く売りだしたものを、

 後で値上げするなんて無理だ。」

と昔から言われるのがよくわかります。

儲かっている農家は

最初から高く売れる物を

売っていることが多いようです。

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●お客を先に見つけてから本格的に栽培する

高級野菜、昔からあります。

キャベツに限らず、

ジャガイモでも人参でも大根でも

特別に栽培された高級品がありますが、

そういったものは

作る前から売る相手が決まっていて

ちゃんと利益がでる状況を作ってから

栽培がされている。別の言い方をすると

利益が出る状況を作ってから

資金投下をしていると言えます。

モノを扱っているんだけど

在庫が無いというか、受注生産のような

商売なんですよね。

凄い農家だと

高級な料理屋から前金をもらって野菜や果物を

作っていたことが過去にはありました。

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●儲かる農業と国の利益

農業は儲からないから若い人がいなくなり

食料自給率も下がっているというような

ことを言う人がいます。

事実の一面ではあるでしょう。

しかし、儲かる農業は難しいけど

不可能ではありません。

苺の農業ベンチャーが大成功している例を

見てもそれは明らかです。

ただ今の時点で儲かる農業というのは

高級品を上手く売っているケースがほとんどで

農業がそれだけになると

消費者は苦しむことになります。

食べ物が高級品だけになったら

食べるだけでやっとの生活になってしまいます。

それは国としても認められないでしょう。

「良い物を安く」供給してもらう必要が

国にはあるのです。

高級農作物のビジネスと並んで

「良い農作物を安く売って」儲かる

ビジネスの形を作れるかが鍵になりそうです。

そのために必要なのは若い就業者を

大きく増やすことではないように思います。

少数精鋭で動いていく人たちの方が

面白そうです。

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