止まらない東京への転出と不動産
東京への人口の集中が止まりません。
1月末に総務省が発表した
住民基本台帳人口移動報告
によると
転入超過だったのは7都府県で
最大は東京都の7万9285人。
ほとんどの地域で
人が減っているということでしょう。
数年前の地方移住の流れなど
完全に消えています。
そうなると気になるのは
不動産の問題です。
東京で暮らしていても
地方に実家がある方などは
ものすごく気になる話題じゃ
ないでしょうか?
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●昔からの心配事が現実に
新型コロナの問題もあって
数年前まで地方移住が大幅に進む
と言われたことがありました。
その流れを狙って投資用の不動産の
販売が活発になったことがありましたが
結果的に上手くいきませんでした。
特に上手くいかなかったのが
リノベーション物件だったと思います。
販売も賃貸も共に良い結果とは言い難い
ようです。
どれほど魅力的にリノベーションしても
建物そのものが変わるわけではないので、
建物が大きくない場合は
それほど魅力的な物件にならなかったのが
理由の一つだったようです。
他にもその地域そのものが衰退していく
空気感と不便さが、移住者の増加を
妨げてしまったようです。
そして今、多くの人が現実の脅威として
意識し始めたインフラの劣化があります。
埼玉県の道路陥没事故の影響は
大きいでしょう。
首都圏ですら
ああいった事故が起きてしまうのです。
それなら、財政的に厳しい地方では
どうなのか気になりますよね?
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●厳しい田舎の不動産
道路陥没のようなインフラの
劣化は全国どこでもあります。
問題は復旧してもらえるのか?
ということですが、
これからは厳しくなっていく
地域が増えてくるでしょう。
たとえば
家の前の橋が使用不可能になって
今まで駅に10分で行けたのに
30分かかるようになってしまう
というようなことがあちこちで起きる
可能性があります。
そういったことが原因で
人が出て行く可能性も高まり
結果としてその地域の不動産の
価値は下がるでしょう。
新型コロナの時期に
地方移住の流れを信じて
田舎の賃貸物件を買った人などは
今、苦しんでいますよ。
想定を下回る営業成績に加え
売却して撤退する難易度も
上がっているようです。
現状のままでは売れず
リフォームするにも
解体するにも
費用は急激に上昇していて
決断しにくいようです。
建設関係の費用は今、
田舎の方ほど高いかもしれません。
人手不足と廃業で
その地域に業者がなく、
遠くから業者を呼ぶしかない
ということがあります。
遠くから呼ぶわけですから
その分の交通費だけでも余計に
かかるのです。
場所によりますが
田舎の不動産は急激に厳しい
状況になったと感じることが
増えました。
ですから
そういう地域に実家がある方は
相続する時のことを、もう考えた方が
いいかもしれません。
今すでに空き家が問題になっていますが
この先、空き家に対して
高額の税金がかからないとは
言い切れませんよね。
売れる時に売っておいた方が良いと
考える方々もいて
地方の不動産を売って
首都圏の子どもの近くに
引っ越してくる高齢者もいます。
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●衰退と希望
若い人だけでなく
高齢者も都市部に出て行くわけですから
一部の地域では
恐ろしいほど空き家が増えています。
絶望的な話ですが
もしかしたら、そこに
希望があるかもしれません。
人が完全にいなくなった地域なら
大規模開発が可能になるんですよね。
この先、人口減少の地域が
上手くいくかどうかは
その地域の人たちが
土地にどの程度、執着するかによるでしょう。
「俺の土地」とか
「ご先祖様から受け継いだ大事な土地」
というようなことを言って
500メートル程度の転居さえ
嫌がる人が多い地域だと
より安全で快適な地域になりようがなく
衰退しきるまで何もできないかもしれません。
不動産の売り買いをするときには
物件を見る以上に
その地域をよく見なければならない時代に
どんどんなっていくと思います。
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