働く高齢者と不遇な氷河期世代

敬老の日です。

日本は高齢者の数が過去最高だそうです。

それはきっと良いことなんでしょうけど

働く高齢者の数も過去最高なんだそうです。

それは

良いことなのか、良くないことなのか、

難しいですね。

人手不足の状況ですから

働いてくれるのはありがたいとも言えます。

しかし

それが若い世代のチャンスを奪っている

場合もありますね。

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●待つことができない経営者のせいで

高齢者が若者の仕事を奪っている例として

建設業、運送業の例があると思います。

建設業も、運送業も人手不足と高齢化で

若い働き手が欲しくてしかたない。

若者は大事にされるだろうと思いがちですが

どちらの業界も若い人を大切になんかしていません。

その最大の原因は

若者の成長を待つことができない経営者の存在です。

建設業も運送業も実際の作業経験が重要な仕事です。

運送業が分かりやすいですが、

大型免許やけん引免許を取得しても

すぐに一人前の運転手として働けるほど

運送業の仕事は簡単じゃありません。

勤務時間中に練習させるなど、良い形で

経験を積ませる必要があります。

ところが今、

それができない経営者が増えています。

すぐに良い結果を求める経営者が多いのです。

その結果、

若い人が最初から難し過ぎる仕事をやらされる、

あるいは責任が重すぎる。

そのくせ給料は安い。

ということになり、せっかく入って来た

若い人が逃げてしまう。

そういうことが重なると

経営者は反省することなく

「若者は根性がない。」

と考えて経験者ばかり探すようになるのです。

これと似たような事は

他の業界でもあるでしょう?

特にIT業界でよく聞く話ですよね。

結果として、経験者である高齢者が

若い人の仕事を奪うような状態に

なってしまうのです。

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●経験の種類

経験者、即戦力を求める傾向は

仕方がない事かもしれませんが

良くないことです。

若い人が仕事を見つけにくくなりますし

中高年も結果的に仕事を見つけにくくなります。

キャリア変更が難しいのです。

例えば、建設業で20年以上経理をしてきた

40代の人がアパレル業の経理の仕事に

応募しても、採用されないことの方が

多いと思います。

経理という職種の経験と

アパレル業という業界の経験の

二つの経験がそろってようやく

経験者、即戦力という認識の

経営者が少なくありません。

職種の経験と業界の経験の二つが

備わっているのは良い事でもありますが

悪い面もあります。

新しい発想での業務改善などが

進まなかったり、

悪い習慣が継続するといったことです。

DXの必要性がこれだけ叫ばれるのに

いまだに経理作業の大部分を手書きの

紙の伝票で行っている会社がありますが

そういう会社ほど即戦力の経験者ばかり

採用しようとしています。

自分たちのやり方に合わせられる

ベテランの人を採用し

学校で新しいやり方を学んできた人を

受け入れないのです。

教育や訓練を受けてもそれに価値を認めず

新しいものを受け入れない企業は

少なくありません。

こういう現実がありますから

最初の就職が上手くいかなかった

氷河期世代の人だけでなく、

40代、50代でリストラや倒産の

憂き目にあった人たちも

次の仕事が見つからず苦しんだんですね。

それが30年以上続きました。

これからはどうでしょう?

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●未経験でも実行できること

今、スタートアップ企業が

管理職不足に悩んでいるというような

話があり、中高年の転職が活況だと

言われます。

成功しているのはなんと60歳以上の

バブル世代と言われる人が多いようです。

氷河期世代の人は苦しいようですね。

新卒時の就職で失敗した氷河期世代は

年齢に見合う職歴がないことで今も

良い仕事が見つからず、

新卒時に上手くいった人たちも

管理職としての経験が少ないから

転職は出来ないという人が

多いようです。

氷河期世代、本当に不遇です。

これで解雇規制が緩和されて

しまったらどうなるのでしょう?

それに比べてバブル世代は

今、まさにこの時でも

得していると感じさせる

エピソードが多いです。

若いスタートアップの社長さんが

「部長として30人以上の部署の

マネジメント経験がある人」

という条件だけでピックアップして、

面接だけで採用した話を聞くと

複雑な気持ちになります。

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採用されたのはバブル世代の男性、63歳。

学歴は日本大学経済学部くらいの

レベルの大学を卒業。

免許資格は車の運転免許のみ。

人事部長として採用されたが

社会保険労務士の資格は無し。

種衛生管理者の免許は第一種も二種も無し。

英語は日常会話もできない。

しかし一部上場企業グループで

40年勤務していて

営業から経理まで8部門の経験がある。

面接で、あなたは何ができますかと

訊かれて

「部長ができます。マネジメント上手いです。」

と答えた。

その部長経験も出向先のグループ子会社でのもの。

こんな感じでも採用される人がいるんですよね。

とはいえ

「部長ができます」

の一言で決まったわけではなく、

大学の同級生が、あの会社の社長になってますとか、

趣味のワイン友達に有名な弁護士がいますとか、

妻に会社を持たせて不動産投資で利益が出てるので

給料は月額40万で良いですよとか

普通の履歴書には書かない要素がプラス評価に

なったようです。

良く言えば人間力かもしれませんが、

個人の実力と認めない人もいるでしょうね。

就職ってそんなもんですよね。

採用したスタートアップ企業の今後が

凄く気になりはしますが…。

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昔は

「部長ができます。」

などと言うとキャリアカウンセラーなどに

笑われバカにされたものですが

今は

「部長ができます。」

という人が採用されることもあるくらい

就職というのは、いい加減な面があります。

新卒時の就職活動の難易度があれほど高いのに

3年で離職する人の割合は低下しませんよね。

厳選採用しているはずですが、

社内失業者になっている人が沢山いるのも

事実ですよね。

企業の採用能力というか

人を見る力、人を動かす力は

実はもの凄く低いかもしれません。

ですから就職活動や転職活動が

上手くいかなくても

自分を無能とか思わなくて良いと思います。

そして試しに

自分で事業を、商売をはじめたら

良いと思います。

自分で始める商売なら

未経験でも実行可能なことが

沢山あります。

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