年を取るすばらしさ
2024年に日本で生まれた子どもが
70万人を下回る見込みだそうです。
少子化が止まる気配すらない状況ですから
若い人向けの商売を見直す企業が
増えていますね。
全体的に厳しい飲食業界も
若い人をターゲットにしたような
お店は潰れているうえに
新規で始めようとする人が
大幅に減っているように見えます。
今、新規で飲食店をやろうとする人は
高い年齢層をターゲットにした
和食屋を考えている人が多いです。
それでもやはり若者が気になるようで
『エイジレスな味の和食』などと言って
いろいろ工夫しようとする人もいます。
しかしそこに魅力がないことが多いです。
例えばこの
『セリとアサリの和風スープ』が
良い失敗例かもしれません。
昔からある『セリとアサリの鍋』を
少し変更しただけの品。
元のレシピでは日本酒を使うところを
白ワインに変更しているので
和風スープという名前になったそうです。
普通に美味しい料理ですが
白ワインを使っている良さが
わからない可能性が高い気がします。
結局、たいして売れなかったようで
今年もセリの季節になりましたが
お客に出すかどうか迷っていました。
いま思うのは若い人を意識して
奇妙な料理を増やすと
メインターゲットである
年配のお客さんが減るんじゃないか
ということです。
料理は
年齢や性別を考えずに
「これが美味いんだ。」
という品をバシッと作って
勝負した方が良い気がします。
美味しかったら老若男女、
関係なくお客さんが来ますからね。
とは言え
ターゲット設定が商売の成否を
分けることがあるのも事実です。
その点でも今は高齢者についての
研究が盛んで参考になりそうな
本がどんどん出ています。
例えば
『超長寿化時代の市場地図』
などは面白いです。
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いろんなことが学べる本ですが
今後、シニア市場を狙うなら
「年を取ることはすばらしい。」
ということを
どのように信じてもらうかが
重要になりそうだと感じました。
「最悪の中から最善を探す」ような
ことを考えてしまうと
大きな利益を生まない気がするんですよね。